イチロー式成功力

実績の素晴らしさは日本人野球選手としては歴代首位という人も多いのでしょうか。本書の購は、三浦知良選手と同じく “成功の秘訣”を知りたかったからです。本書は、成功とは何か、精神力、チャンス、モチベーション、感謝と5つのカテゴリーにわけ進められます。このすべてのカテゴリーにおいて極めて秀でているということが成功の秘訣のようです。

成功への行動に「明確な理由」をつけます。これは行動に疑問を挟む余地を無くしていく。あとは精神力が重要となっていく。精神力についてイチロウ式は次のようになるそうです。

【第三者の評価を意識した生き方をしたくない。自分が納得した生き方をしたい】
このような“コメント”に対し著者は次にように語っています。

「イチロウ選手の【軸】は絶対にブレません。…それは、これまでの長い野球人生の中でハードな練習と努力を重ね、プロの仕事をまっとうし続けてきた自分のことを、自分が一番よく知っており、最も信頼しているからです。…自分がきめたことに対して努力するというのは簡単なようでとても難しいことですが、まっとうすることでそれは自分自身への信頼につながっていきます…「自分は頑張っている」という言葉を周囲の人間に容易に口にしがちです。しかし言葉に出すということは、極論を言えば「言い訳」をしているのと同じことです。努力は人にアピールするものではなく、あくまでも自分自身のために行なうものただひたすら軸に沿って黙々と努力する、そんなストイックな姿勢を貫けば、あなたもイチロウ選手に近づけるかもしれません」

私は“努力はすべて自分自身のため”であり、成し遂げたことや努力のプロセスは自分への自信となり将来の糧となる。この気持が常に大切だと思っています

また精神力を鍛えるにおいて「楽観主義」でいることが大切だと著者は説いています。

「…ここで大切なのは楽観主義と悲観主義に定義です。…心理学用語でいう楽観主義というのは「良い面も悪い面も物事をありのままに受け止めること」を意味します。ですから真の楽観主義というのは、“たとえ悪い出来事が降かかってもそれをあるがままに受け入れ、それを何とかして克服しようと冷静に考えられるひと”のことを指します」

ここでは悲観主義について良いことが起きた時の過剰反応も悲観主義だと述べています。悪いことが起きないように発生要因を無くすために、予測や準備が最も大切なような気がします。

こうして本書は数多くの学びを得ることができます。偉人であっても特別な方法などでなく、最善の努力を続けることにあるのだと改めて痛感しました。目標達成に対して努力を持続すれば必然的に基準点が上がってきます。そのつど周囲でも過去の自分でもなく、いま求められる基準点をひたすらクリアすること。そこにつきるように感じます。

 

日本人は戦略的でないという評価は多い。企業戦略の希薄化も言われている。だがコダックは倒産したがFUJIFILMは見事に業態を転換した。キャノンも同様である。企業は戦略を立てる。戦略との対比にある実行とオペレーションが上手く行かないのではないかとも考える。企業についてはこのように考えるが、政治に戦略がないことは明らかなように見える。法律の枠組の中で選挙を行なうものの、マーケティングを感じることはない。

この平成になって24年、竹下登首相から野田首相まで首相の数は18人。内閣の数は22代となる。要となる財務大臣も約同数。この数字で戦略の構築、実行、オペレーションが困難なことは明らかだ。これから先もこうした傾向が続くのであれば民主主義という制度事態が問題なのだろう。1983年に100兆円だった公債残高は2011年768兆円と膨らんでいる。GDPは2007年をピークに下がり続けている。

経済だけではない。少子化、社会保障、北朝鮮、北方領土、竹島、尖閣諸島、震災復興の対応、原発などこの平成以降にテーマとなった問題で解決がなされたことはあるのだろうか。外交は相手があることだからできないことも多い。しかし少子化、社会保障などは現実を踏まえればきちんとした対策が考えられそうである。まずつぎの3つを明らかにすべきではないかと思う。1つ長い時間軸であり短期的な解決ができないこと。2つめに雇用形態など民間に依頼しなければならないこと。3つめに選挙権者の年齢に歪みがあり正常な民主主義ではないこと。ここまでは行政やメディアで概ね可能だとも思う

まずは、農業個別保証制度と年金を合わせると1件当たりの保障費はどの程度か、など現行制度の不具合を明らかにして欲しい。そうした自国の状況を明らかにした上で、グランドデザインを示すことが望ましいと感じている。グランドデザインは国家としての理念の表明であり、21世紀のビジョンを示し実行可能な戦略を提示しなければならない。

しかし政治に対する信頼感は相当喪失しているのではないか。他国の成功事例などを明らかにしながら示す必要があると思う。前置きが長くなりすぎた。本書のレビューは次回としたい。

 

甘い物は脳に悪い (幻冬舎新書)

なんとなく健康への気遣いが昨年の夏から行動にかわりつつあります。朝のランニング、和食中心の生活、禁煙、体重管理、サプリメントなど。お酒だけは適度に抜く程度にしております。禁煙以外は“加える改善”をしてきました。

きっかけは北岳を山行中の息切れでした。山行、自転車、ランニングが一層楽しくなったと喜んでいたのですが、本書を読み進めるうちに一年前とは体調やモチベーションが全く違うことに気がつきました。その原因は食生活の改善にあったように思います。

40歳も超えてくると健康診断の検査結果に気遣い始める人も多いように思います。また50歳に近づくにつれ社会人としての限界が現実的に見え始めるとあまり明るくない人が増えるように感じます。中にはネガを通りすぎ“うつ”?と思う人もいます。その原因の一つに食生活があるとは….。

【…たとえばうつ状態が典型的だと思いますが、人間にはどうしても前向きな考えがもてない状態というのもあります。うつ状態の人は、セロトニンの働きが鈍くなっています。ご存じかも知れませんが、セロトニンというのは脳内の神経伝達物質です。主な神経伝達物質には、このほかにノルアドレナリンとドーパミンがありますドーパミンは行動の動機づけをする神経伝達物質で、人間が何かをしようとするときは事前にドーパミンが大量に放出されます。またノルアドレナリンは「怒りのホルモン」とも称される神経伝達物質で、これが大量に放出されると、覚醒や集中、積極性が増す、また痛みを感じなくするといった働きがあります】

まず、これらには良質の「タンパク質」が効果的とのことです。そのポイントは「原型」にあったのです。それはステーキや魚などをさします。タンパク質を効率よく利用するには玄米、豆腐、さんま、イワシのような青魚が効果的とのことです。このほかには炭水化物やビタミンなどがあげられています。ここで求められる食材を昨年の夏から知らずに【摂取】していたことに本書を通じて気がつきました。

読みながら【食べているな】と感じたとき、そういえば【体調良いかも】と気づいたのです。もともと悪いわけではなかったので意識はしませんでしが、相当違うように思います。それでも本書ですすめる【朝食】を取っていませんでした。本書を読んだあとはさっそく実行に移しています。3ヶ月~半年で効果がでるのかなと期待しています。

メンタルも含めて最近体調がという方やもっとアグレッシブにという方におすすめの一冊です。

 

やめないよ  三浦知良

On 2012年3月12日, in life Style, by admin

やめないよ (新潮新書)

現在も横浜FCで活躍する著者。紹介によると“40歳を超え、若手選手とは親子ほどの年齢差になっても、あくまで現役でサッカーをプレーし続ける。そんな「キング・カズ」が苦楽味わいながらみずから刻んだ足跡と思考の記録”とある。こうしたプロ選手の著書を読むと熱いものを感じる。達成力は“拘り”なのだと痛感します。

“拘る”気持ちを維持は時としてとても難しいこと。気持ちや集中力の緩みを乗り越え、あきらめることなく続ける。その秘訣が本書から少し伺えたので紹介したい。

「…イタリア・ファッション界の重鎮と呼ばれる人たちにアドバイスを求めると、決まって「君が気持よく、楽しく着ればそれでいいんだよ」という答えが返ってくる。これはサッカーでも同じで、達人の域に達した名選手は戦術がどうとかよりも「自分が楽しむことが大事」と言うものだ。どんなに突き詰めても極められることではない。いい線まで来たと思っても、後で考えると全然わかっていないもの。…ファッションもサッカーも何が正解で何が間違いというものじゃない。ただ、だからといって何でもOKというわけじゃない。基本ができていないと何をしてもダメ。基本をしっかりと押さえたうえで、自分の色を出して楽しむ。それが一番難しいことなんだ」

拘りを持って取組むには“楽しむ”ことが大切。そのために大切なのは【基本】。どうもこの2つに集約される。しかし【基本】が大切ということは誰でも知っていること。知っているだけで“実行”が伴わない。これが長い年限では大きな差になるのだと思う。これは知識というよりも潜在意識であり価値観ではないだろうか。さらに思うのは、目指す岳を変えるたびに潜在意識や価値観をより研ぎ澄ませなくてはならない。そうしなければ高くなった岳に挑戦する権利すら与えられない。さらには“楽しむ”ことも求められる。

またこうした学びも必要。数多くの刺激を受けながら邁進していきたと思います。

 

21世紀の成功心理学 改訂版―自己実現ガイダンスの決定版

年初に掲げたスケジュールがどうもうまく進まない。これは計画、心のどちらにも問題があるようだ。そんな問題意識からセミナーや本書などを読み返して見た。結論としては計画の立て方に粗さを感じた。バランスが欠如しているように思う。この週末は計画立案に費やそうと思う。

中小企業経営者の場合、事業と個人が密接である。自由度がある反面、仕事のプライオリティは高く、24時間体制に近いものがある。また自己実現=企業成長である場合が多い。また経営者個人の思考や行動は企業成長に直結しやすい。ようするに自分のすべてが会社に結びつくのだと思う。こうしたことを踏まえ計画を立てなければならない。

本書は具体的目標設定の前に目的や自己理念を明らかにすること求めている。

人生の目的=「なんのために私は生きていくのか」=自己の存在理由・価値観
人生理念 =「価値観(目的)・信条・統一原則」
       「自分が何を求め、何を実現したいと考えているか、その土台となるもの」
ビジョン =「ライフスタイル」

人生の目的・人生理念・ビジョンを明らかにしたうえで具体的目標設定をせよと教示される。求めるライフスタイルはその時々で多少の変化はあるものの、目的や理念は揺るぎないものにしなければならないはずだ。深いなと思うのですが、今回はいまいちど紙に落としてみるつもりです。

そのうえでの“自分の棚卸”。実はこれが意外と難しいと思います。まずバイアスがかかり正確な評価できない。評価があまくなる。もっといえ評価をすることが恐いこともある。“悪い楽観主義”にならないよう厳しく自己を評価しなければならない。

具体的には次のような質問を自分に投げかけることとなる。

心の安定
何かに対して不安を感じていたり、恐れ、苛立ち、焦りを感じていないか。

心と体の健康
健康な肉体と意欲的に仕事に取り組む健全な精神

人間関係
相手の立場に立って、相手の望むことをすることが大切。自己中心的になりがちな自分の思考と行動を、自分の意思でコントロールすることが大切。それは自分の人生に自立と自己責任を持って臨んでいるかということが前提。自分で立てた目標、自分でやると決めたことに関しては、きちんとやりとげ、持続するのも自分を上手にコントロールする能力が必要。

経済
相応の生活をして「いつかはもっといい仕事をして、豊かな生活をするぞ」と将来に夢を持って生きていく。自己の経済に対して「心配」ではなく「計画」を立て希望を持って生きていく。

自己への無限の可能性を信じる
 いまの生活がいきいきとしていて、充実を感じていますか。自分に自信を持ち、周りの人々に対して感謝の気持ちをもっていますか。自分を信じ、「いつかはこうなるぞ」という目標を持って生きていれば、充実感がある。

こんなことをじっくり考えたうえで具体的な目標設定にはいる。

著者は次のように述べています。

「目標を具体的な計画にするときには、達成するべき期間や課題だけでなく、そのことでどんな成果があるかまでを予測したうえで、ガイドラインを作成します。このガイドラインにそって実行していくことで、日々の行動が自分の目的からずれることがなくなり、確実に目標が達成されるわけです。ただし計画の途中で、いまの行動が効果的か、より有効な行為かなどについて、常に改善点を模索し、よりよいものは積極的に取り入れていくことも重要なポイントになります」

そのうえで

目標を具体的に明らかにすること、現状との乖離を認識戦略的なプランを考えること、“積み重ねの積”が結果をもたらすこと、そのためにはモチベーションの維持が必要なこと、職業・社会生活・趣味的側面・家族・能力開発・健康これらすべての面から考えることが必要だと述べています。

こうしたことで願望が敵うなら何時間費やしても損はない。いまいちど自分を振り返りながら取り組んでみたいと思う。

 

一生続ける技術   青木仁志

On 2012年3月9日, in life Style, by admin

一生続ける技術

電機を始めとした産業コモディティ化は進む一方です。マーケットイン型のマーケティングでは研究開発を含め現地化の傾向が見られます。反面6次産業や地産地消を大切にする傾向も見られます。文化は何世紀にも渡り創り上げられものです。文化を独自性という言葉に置き換え考えると新たな強みを創り上げることができのでは無いでしょうか。

そこでは“個を磨く”ことが求められのではないかと思います。磨くには時間と苦難を乗り越える「心」が求められます。“継続は力”という言葉の大切さをとても強く感じます。ビジネスも行き着くところは「個の集合」です。個々が自ら磨くことが求められるのだと思います。そこで大切なのが“持続力”なのだと思います。時間だけで測ることはできませんが短時間で習得されたものにあまり価値を感じません。職人が技術を習得するかのように知を蓄積し実践知へ転化させることが求められるのだと思います。

本書は“磨く力=持続力”を身につける方法をメンタル、テクニカルの両面からに教示してくれます。私自身も“なんとかする”と考えできなかったことは数知れません。それは本書のこの言葉に集約されているよう思います。

「悪い楽観主義にならないように気をつけましょう。人間は考えないほうが楽です。なんとかなるだろうと思って行動しない。今日この距離を走らずして、明日の見通しを持ちたいと思っても難しいと思います。…続けられる人は、明日への期待を持ち、代償を払って乗り越えていこうという心構えがある人です」

あきらめることなく詰めていけば“悪い楽観主義”に陥るはずはありません。これも経験なのだろうと思います。自分が“悪い楽観主義者”だとすれば、それは子供の頃からの思考習慣によるものです。これを改良・変化させることは極めて難しいことです。変えるには基準から変えなければなりません。自分では努力したつもりでも悪い楽観主義レベルでの努力で足りるはずはないのだと思います。

それこそ本書で教示するテクニカルが求められます。自己管理技術も一朝一夕に身につくものではありません。ありとあらゆる方法を使って改善することが求められるのだと思います。

自らを磨き、自分が頼りとなればこれに敵う強みは無いと思います。すべては自分次第となるのですから。

 

現場でプロが培った Google Analyticsの使い方 (WEB PROFESSIONAL)

12月からサイトのマイナーチェンジを18箇所行ないました。リスティング広告費は鰻登り!費用対効果があがるよう、Analyticsを始めとしたアクセス解析ツールを使いながらリピート数や率、遷移率、滞在時間などできる限り行なっています。いまだ合格点を得られず少し焦りを感じています。

これはウエイブマーケティングを考察するうえで使っているフローチャート。色々とツールをつかないながら思考の整理を重ねています。ときにはホワイトボードをポスト・イットで一杯にしながら一人会議も行ないます。そのときの思考方法をまとめたのがこのツールです。KJ・Plusということになるのでしょうか。マーケティングはそんなことと、本書のような参考書を手もとに分析、創造、実践を繰り返しています。

本書の書評は以前にも書いたことがある。使いながら感じるのは“親切・やさしい”ということです。たとえば用語解説です。

「そもそもノーリファラーって何でしょうか。Google  Analytics日本語版では「ノーリファラー」と表記していますが、英語版では……リファラーとは、HTTPの要求に…..」と

技術解説がなされます。その上で

「URLを直接入力した
 Webブラウザーのブックマークから訪れた
 電子メールのメッセージ内のリンクをクリックした
 RSSリーダーでRSSフィードのリンクをクリックした…」

などわかりやすい解説を加筆してくれます。こうした解説の有無によって読み進むスピードや理解度は大きく変わっていきます。

分析は絶対条件であることに間違いはありません。しかし最終的には「訪れる人の気持ち」を如何に感じ取れるにかかっています。これは営業力とは全く違うものです。またマーケティング書の書評の時にでも書きたいと思います。

Webサイトを立ち上げている人すべてにお勧めの一冊です。

 

アチーブメントセミナー  

On 2012年3月7日, in life Style, by admin

6日火曜日、アチーブメント【目標達成】セミナーに参加をしてきました。7年程前に本講座スタンダードコースを受講。昨日の講座はそのエッセンスが詰まった約90分の無料セミナーです。20数万の受講生がいるということなので行かれたかたもいらっしゃるかも知れません。

【目的・目標・実践】この3つを連関させることで始めて望みを適えることができると熱く教示されます。いままでも何度も通いモチベーションを高めて来ました。生涯学び続けるテーマであるからなのでしょうか。受ける刺激は“できていないな”と反省しきりです。【願望】と【行動】これが一致していなければ【ストレス】が生まれる。これは自分次第でストレスフリーになれるということです。

本を読み返しながら行動計画を立て直したいと思います。こうした機会が得られたことに感謝します。

 

聞く力   阿川佐和子

On 2012年3月1日, in 組織, by admin

聞く力―心をひらく35のヒント (文春新書)

3年前になるが、著者のファシリテーションを直接見たことがある。コメンテーターは中谷巌一橋大学名誉教授、オリックス宮内義彦会長というゲストだった。小さな会で参加者は100人程度。数メートル先には3人がおられた。リーマン・ショック後の日本は混沌としており、中谷先生の【資本主義は何故自壊したのか】の出版前後だった。著者はこれからの日本経済や失われた20年についてお二人の考えを引出していく。それは匠とも思えるヒアリング力であった。そんなことを思い出しながら本書を拝読しました。

ファシリテーションではなくとも、人間関係を構築するうえでヒアリング能力の重要性はいうまでもないと思います。聞く力は対話の“要”です。本書の中で著者はさまざまな人とのインタビュー経験を綴っています。それは極端に言えば“対象を選ばない”(選べない?)ということになっていきます。それは実に難しいことです。ただ次の言葉に“聞く力”の共通性を感じました。

「…話を聞く。親身になって話を聞く。それは、自分の意見を伝えようとか、自分がどうにかしてあげようとか、そういう欲を捨てて、ただひたすら「聞く」ことなのです。相手の話の間に入れるのは、「ちゃんと聞いていますよ」という合図。あるいは「もっと聞きたいですね」というサインだけ。そうすれば、人は自ずと、内に秘めた想いが言葉となって出てくるのではないでしょうか」

以前、組織文化と組織構築が理論的背景に論文を執筆した経験があります。その過程で感じたのは、突き詰めると「対話力」であり「言葉を引出す力」が組織創りの礎であると痛感しました。会社として求める条件はあります。しかし、何を求めて就職先として選定したのか、本当は何がしたいのか、表面的でない退職理由は等など。思いを引出すことがまず求められるのかと想います。そのうえで“自分はこんなことがしたかった”を気づかせ“言葉を引出す”ことが大切なのだと思います。

それを踏まえれば、自然と絆を太くなっていきます。“聞く力”人間力の基礎力と言っても良いのかと感じます。本書は聞く力のテクニックが詰まっています。 “一読の価値ある”一冊です。