現在も横浜FCで活躍する著者。紹介によると“40歳を超え、若手選手とは親子ほどの年齢差になっても、あくまで現役でサッカーをプレーし続ける。そんな「キング・カズ」が苦楽味わいながらみずから刻んだ足跡と思考の記録”とある。こうしたプロ選手の著書を読むと熱いものを感じる。達成力は“拘り”なのだと痛感します。
“拘る”気持ちを維持は時としてとても難しいこと。気持ちや集中力の緩みを乗り越え、あきらめることなく続ける。その秘訣が本書から少し伺えたので紹介したい。
「…イタリア・ファッション界の重鎮と呼ばれる人たちにアドバイスを求めると、決まって「君が気持よく、楽しく着ればそれでいいんだよ」という答えが返ってくる。これはサッカーでも同じで、達人の域に達した名選手は戦術がどうとかよりも「自分が楽しむことが大事」と言うものだ。どんなに突き詰めても極められることではない。いい線まで来たと思っても、後で考えると全然わかっていないもの。…ファッションもサッカーも何が正解で何が間違いというものじゃない。ただ、だからといって何でもOKというわけじゃない。基本ができていないと何をしてもダメ。基本をしっかりと押さえたうえで、自分の色を出して楽しむ。それが一番難しいことなんだ」
拘りを持って取組むには“楽しむ”ことが大切。そのために大切なのは【基本】。どうもこの2つに集約される。しかし【基本】が大切ということは誰でも知っていること。知っているだけで“実行”が伴わない。これが長い年限では大きな差になるのだと思う。これは知識というよりも潜在意識であり価値観ではないだろうか。さらに思うのは、目指す岳を変えるたびに潜在意識や価値観をより研ぎ澄ませなくてはならない。そうしなければ高くなった岳に挑戦する権利すら与えられない。さらには“楽しむ”ことも求められる。
またこうした学びも必要。数多くの刺激を受けながら邁進していきたと思います。