どんな逆境でもダントツの成果を出す6つの自分戦略  安部徹也

どんな逆境でもダントツの成果を出す 6つの「自分戦略」

 逆境に陥らないほうがよいような気もする。しかし“若い時の苦労は…”という言葉もある。私の捉え方としては“常に自分に課題を与え成長を心がける”これが大切だと思う。業界の蛸壺や過去の自分と比べないで壁を打ち破ることが必要なのではないだろうか。
本書を手にしたもの“年初の目標”と現状があまりにもかけ離れていたため残り4分の1いかに奮起するかの手がかりとしてである。

 長期、短期どちらでも良いのだが、自分の思い通りに物事がこなせないという人はいないだろうか。実は私は常にこの問題がつきまとっている。これは“自分を良く知らない”ということに過ぎない。自分を冷静に見ていないからこうしたことが起きる。しかしそれでも目標に向かって少しずつでも進むのが使命だと思っていると本書は次のように教示してくれた。

「…毎日少しずつでもいいから成長していこうという強い意思と実際の行動が、思い通りの結果を生みだすことにつながっていくのです。」

 このあとダーウィンの進化論を取り入れながら解説をしてくれるのだが、やはり“まず続けること”であり“成長する”という意思この2つが絶対条件であるのは間違いない。そのうえで自分を丁寧に棚卸しし戦略を立てるということになる。
いま日々内省の時間を新たに設け実行している。3年計画には間に合うように加速的しつつも力強く頑張ってやっていきたい。
 

 

組織文化 経営文化 企業文化   梅澤正

組織文化・経営文化・企業文化

考え方を整理するために、組織文化に関わる単語の意味を調べるために再読した。
……….本論とは全く関係がないが、煙草を吸いながら(昼間40本プラス飲みながら…)読んでいたことから本を開くと強烈な匂いがする。吸わない人と発癌性が同レベルになるのに15年かかるというのがうなずける………..

対象は小規模企業の組織文化なのでここでは企業文化と同意で解釈し進めたい。スタンダートな考え方として“経営理念を中核にした価値観の共有化が組織文化”だ。そのようなことからまずは経営理念や価値、価値観といった考え方を確認しておきたい。
経営者にとって経営理念は信念のようなのである。また経営者個人の価値観とも言える。「倫理」の側面からの考察を教示されたこともある。しかし経済的価値を重視し社会的価値をあまり考えない人も数多くいる。経済的価値は経営者個人の経済価値であって組織全体を考えたものではない。是非でなく価値観の視点からとらえると、理念を重視する経営は、社会学的な尊敬、愛情、健康、特技、権威、などの観念、徳目の価値を重視するか、または経済的な衣服、家屋、金銭、車、絵画など使用価値を重視するかの違いがあるように感じる。両面もとめるのが“人間”である。要するに優先順位の付け方によると思う。要するに経営者は、物心両面を求めつつも常に社会性を念頭に俯瞰して考えることを要求される職業であることは間違いない。

組織文化を一言で述べれば“組織メンバーに共有された、会社としての思考様式と行動”
である。こうした文化を形成するには“判断のよりどころ”である価値観を共有する必要がある。中小企業の社員は年齢、社会的背景と様々である。こうした環境の中で価値観をすりあわせなければならない。しかし元になる「理念」が誰からも認められる、または個性的な価値観であったならこの樹を中心に体制が構築できるのではないだろうか。たとえば、ジョンソンエンドジョンソンのクレドは素晴らしいが、企業活動以外の部分でもクレドを軸に考え行動しているのだろうか。組織に浸透可能な個人の価値観を持つことが経営者にとってもっとも望まれることではないのか。

 

ドラッカー  事業戦略論

On 2012年9月15日, in 経営戦略, by admin

事業戦略論

①  企業(起業)の目的を明らかにする

仕事の目的は価値を提供し顧客を創造する。価値は利益という報奨を与えてくれる。

「企業の目的は、それぞれの企業の外にある。企業は社会の機関であり、目的は社会にある。
したがって、事業の目的として有効な定義はひとつしかない。顧客の創造である」

ビジネスの成否はここを真摯に受け止めているかにかかっています。利益は“顧客からの評価”
だともドラッカーは述べています。どれだけの価値を顧客に提供できたかで利益が決まってきます。
では社会に認められた利益は配当などで分散してよいでしょうか?決してそんなことはありません。
利益はさらなる社会貢献のために投資される必要があると述べています。

  日本にいまも繁栄している200年企業は世界の40%を占めています。こうした企業の特徴は
社会の夢や倫理観を軸においています。反面創業の後3年で約50%の企業が閉鎖されていきます。
この違いは社会に価値を提供できなかった、顧客を創造できなかったからではないでしょうか。事業は
長きに続け渡るものです。短期間の成長ではプラスの評価はできないでしょう。
 実際に事業を営んでいれば、売上や利益を求めるのはごく自然のことです。ドラッカー自身が言うよう
に利益は「存続の条件」です。しかし顧客の問題解決をする、欲求を満たすということを真ん中にして
営むことが大切です。この姿勢を保ち続ければ“報酬”という利益を得られるのだと思います。

 

人からコンクリート・民主党が転向した理由とは  原田 泰 

ずいぶんと酷い政党だなと思っている。身勝手な発言で諸外国からの信用を無くす発言、予算は十分にあると言い切った言葉の軽さ、尖閣諸島問題の処理、膨れ上がる予算….それでも自己正当化しようとする。すべての政党というわけではないが、マニフェストや公約
は形骸化されその価値は無い。某かの理由を持って党を離脱している代議士は多いが、内訳を見ると比例復活の方々多く見られる。辞職なら理解できるが離党、新党参加というのはどうにも理解できない。それもこれも次回選挙でも当選するという目的からなのだろうが理に敵っているとはとても思えない。

 “コンクリートから人へ”これは再分配などではない。将来に借金を残す政策である。
しかも手当を継続しながら公共事業は拡大していく。この矛盾を原田教授は説いてくれた。
「…子供手当てという制度をつくってしまえば止めることはできない。できた以上は、どの政治家でも止めることはできない。誰に投票しようが子供手当ては支給される。一方、公共事業はそうではない。公共事業とは、有力な政治家が地元にもってくるもので、誰が政治家をしているかによって異なるものだ…」

将来的政策より公共事業誘導が選挙に結びつくその理由に過ぎないのだ。原田氏は自民党HPによると国土強靱化基本法をもとに100兆から200兆の公共事業をしようという。30メートルの防潮堤も十分に理由が立つ。しかし原発リスクはあまり問題にしない。本州四国連絡橋やアクアラインをはじめいままで散々失敗を重ねてきたように見える。論理的矛盾など落選の前では何も問題ではないのだろうか。

 こうした不信の連続がデフレを招いているようにも思う。政党交付金を始めとして一度徹底的に縮小し整えて再スタートは切れないものだろうか。

 

組織間学習論   松下康夫 彬子

On 2012年9月1日, in 組織, by admin

組織間学習論   松下康夫 彬子

組織間学習論―知識創発のマネジメント

3~4年前に手にした学術書。企業戦略を構築するにヒト、モノ、カネ、情報の観点から考察が必要であり、IT化社会になり、ソフト化されたモノが重要になりそれを創る“ヒト”のウエイトが高まった。本書はヒトの部分を組織間(アウトソーシング)に転換する視点で論じられたものである。アウトソーシングと組織力のバランスの取り方を考えることは実務者として重要である。是非は別としてゼネコンなどは“商品の製作”は概ねアウトソーシングをしている。マンションデベロッパーなどは用地取得の情報とファイナンスが自社の価値であり2~3人で運営している会社もある。どちらにしても軸となる社内力プラスαがアウトソーシングであることは間違いない。

今回本書を手にしたのは“学習”につい前回に続き知識を確認するためである。一般に学習は個人でするものだ。本書では「概念枠組みや解釈方法についても新しく習得し、それ以前のそれらのことを変容、置換、棄却することによって、新しい行動様式を創りだし、実勢に行動し、最終的には自己を変容させることを意味する」と述べている。古い知識に新たな知識を上積みすることで自分を変化させるということになる。変化とは成長を意味するのだろう。

では組織学習はどうとらえているのか「個人学習によって得られた情報や知識は、組織構成員によって相互に共有、評価、統合されるという組織プロセスを経て、組織学習へ置換される。それによって、組織知識が、はじめて形成されることになる。」さらには「個人が、人間性、個人的習慣、あるいは信念を長年にわたって発展させることと同じく、組織もまた、固有の世界観やイデオロギー、あるいは理念を長年にわたり発展させる。そのため、たとえ組織成員の構成が変化しようとも、組織は、組織行動・認識マップ・規範・価値基準などを、その組織記憶のなかに保存し、また組織構成員に伝承していくのである(村田1990)。個人と組織も、知識を媒体として相互作用するとともに相互浸透している」

 個人学習が浸透し組織学習へと展開する。結果として組織特有の暗黙知と形式知が豊富になる。これが行動規範、考え方を創り組織文化となるということに結びつく。ここで問題がある。理念を軸に価値を形成することになるが果たして“浸透までのどの程度の時間を要するのか”どのようなプロセスを得れば浸透は早く深くなるのか。気の合う友人は意外と早く親しくなる。また親類などは長い間離れていてもずっと同様の文脈で対話が可能だったりする。このあたりの独立変数が組織構築に有効であると考えている。

 ライフワークとして学んで行きたいと思っている。