事業戦略論
① 企業(起業)の目的を明らかにする
仕事の目的は価値を提供し顧客を創造する。価値は利益という報奨を与えてくれる。
「企業の目的は、それぞれの企業の外にある。企業は社会の機関であり、目的は社会にある。
したがって、事業の目的として有効な定義はひとつしかない。顧客の創造である」
ビジネスの成否はここを真摯に受け止めているかにかかっています。利益は“顧客からの評価”
だともドラッカーは述べています。どれだけの価値を顧客に提供できたかで利益が決まってきます。
では社会に認められた利益は配当などで分散してよいでしょうか?決してそんなことはありません。
利益はさらなる社会貢献のために投資される必要があると述べています。
日本にいまも繁栄している200年企業は世界の40%を占めています。こうした企業の特徴は
社会の夢や倫理観を軸においています。反面創業の後3年で約50%の企業が閉鎖されていきます。
この違いは社会に価値を提供できなかった、顧客を創造できなかったからではないでしょうか。事業は
長きに続け渡るものです。短期間の成長ではプラスの評価はできないでしょう。
実際に事業を営んでいれば、売上や利益を求めるのはごく自然のことです。ドラッカー自身が言うよう
に利益は「存続の条件」です。しかし顧客の問題解決をする、欲求を満たすということを真ん中にして
営むことが大切です。この姿勢を保ち続ければ“報酬”という利益を得られるのだと思います。