“思考の老化”という題名から思わず購入した一冊。経営という立場でジェネレーションギャップは怖い。たとえば「この商品売れるだろう」と感じても対象年齢層の考え方や心と乖離していれば売れるはずはない。また新しいことが少し“めんどうくさい”は危険信号となる。経営に企画はつきものである。また社員とのジェネレーションギャップも同様だ。考え方が知っても理解することができなくては組織など創れるはずはない。
あまり考えたくはないが40代になったら感じておくべきことだと思う。著者が思考の本書で問題視しているのは『前頭葉』である。著者は『前頭葉のポイントは、大別すると「意欲と感情のコントロール脳力」「思考のスイッチング」「クリエティビティ」』だと述べている。
当然のことながらIQ的脳力を含めすべての脳力は高くありたいがこの前頭葉に関わる脳力がこれからより重要視されることは言うまでもない。工業社会と知識社会では求められる脳力に違いがある。著者は『大量生産を前提とする工業化社会では、ミスが少なくスピードも速く、そして命令に従順な人間が必要だった。一方、知識社会で求められるのは、今までになかったものを作り出す力だから、一にもニにもクリエィティビティ(創造性)ということになる』と述べている。
先天的か後天的かは本書の論ずるところではない。しかし何にせよ前頭葉に関わる脳力は重要だということなりそうだ。どうやらホルモンバランスも重要とのことだ。『モチベーション』が高い人、何ごとにも興味をもって取組むこんな日常てきな姿勢も影響するようである。
また『前例踏襲型』は劣化の危険が高いとのことである。確かに前例踏襲とクリエィティブに距離はあるように感じる。ここではさらに『自分で学んだことは普遍的真理』といった決め付けは認知的退行とのことである。十分な注意が必要そうである。
何にしても意識的に何ごとにも興味を持って日々行動することが決めてのようだ。