研究の進め方  ダン・レメニイ

On 2011年6月1日, in 書評, 雑感, by admin

社会科学系大学院生のための研究の進め方―修士・博士論文を書くまえに

 経営の実践にあたって研究論文を書くことは効果があるように感じている。特定課題研究に近いが論文により仮説を検証することで成功確立が高まるように思う。本書は社会学係大学院性対象としているためかとても親切にポイントが抑えられている。

 本書は小樽商科大学大学院の邦訳である。対象は社会人大学院生になる。目的を“研究をどのように進めるべきかを教える研究法の授業が整備されていないために、社会人大学院生が入学後のとまどい、質の高い学位論文を完成できないまま大学院を主要していくケースが多いように思われます”と述べその解決方法として上梓しているとのことである。

 論文はまずRQ(リサーチ・クエスチョン :研究によって何を明らかにしたいかを「問い」の形式でしめしたもの、問題意識)を決めるさいに研究領域を明らかにする必要がある。私の場合は“マイクロビジネスにおける人と組織構築”がRQだった。組織の成長は個の成長と結びつく。この成長がなければ企業はビジネスを成就できないというのがRQの背景にあった。

 RQを実践の場から持ち込みこともあるが、文献を読込むことでRQのトピックが見つかることがある。本書ではこちらを推薦している。いまではこちらの方が良いと感じている。知識量、アーカイブを貯めたうえのでRQは精度が格段にあがると考える。文献の読み方について本書は次のように述べている。

 「文献をレビューするメリットは、それによって研究課題が見えてくることと、先行研究で良く使われている研究方法がわかるようになることです、文献を読むことが重要になります。なぜなら、そうした観点から文献を読むことで、おもしろいリサーチ・クエスチョンが見つかることが多いからです」

文献レビューは時間を必要とする。さらに研究ノートに纏める必要がある。この点からも私の経験は満足できるものではなかった。やはり精度をあげるには事前に相当量の論文や学術書を読み込んでおかなければならない。またノートすることでより理解が深まる。無論これだけでなく研究アプローチや調査などを含めて高みをめざす必要があった。文体もしかりである。

今後こうしたことを課題に精進していきたいと思う。こうした姿勢で事業を概観することも大いに効果がある考える。

 

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