ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)

ロジカル・シンキングは思考方法であり、コミュニケーションの共通言語でもある。経営者の社員に対する説明不足は良くある(当然ながら私も含む)。しかし体系的な思考方や説明のし方が確立されていれば概ね問題解決は図れるのではないか。自らに注意を促すだけでも違った結果が得られるに違いない。


論理分解は“可能or不可能”のどちらかと捉えれば良い。これは“構造的”という考え方とも通じる。構造は要素の“固まり”である。“論理的でない”ということは分解すると組立ができないということになる。

上記の図は本書の基本的考え方である。この図を著者は次のように説明している

「論理とは、結論を頂点に結論に対する根拠、あるいは結論を実現するための方法が、一つの構造として組み立てられたものだ。そして結論を含めて一つの倫理構造内のすべての要素は次の3つの要件を満たさなければならない」

要件 1 結論が課題(テーマ)の【答え】になっているか
論理構成をする理由でもある。コミュニケーションとして相手と自分との間に設定された課題に対する答えを伝え、相手に自分の結論を納得させ期待通りに反応してもらうためには【答えの核が課題(テーマ)の要約】になっているかが重要である

要件 2 縦方向に結論を頂点としてSo what?/ Why so? の関係が成り立つ

正しい論理構造は、縦方向には結論を頂点に、上から下に向けてはWhy so?<なぜそうなのか>下から上に向けてはSo what? <結局どういうことなのか>の関係が成り立たなければならない。“結論はXです。なぜならばABCだから”という説明の【なぜならば】に唐突感がなくなり、結論と根拠、もしくは結論と方法の間に飛び越すことができる。

要件 3 横方向に同一の階層内の複数の要素がMECEな関係にある

正しい論理構造では、同一階層内に位置する複数の要素が、横方向に相互にMECEな関係になっていなければならない。『MECE ミッシー :相互に重なりがなく漏れがない』
同一階層内にある要素間が、上の要素にWhy So ?と聞いたときの答えとし妥当な、MECEであることが必要。

広辞苑は帰納、演繹を次のように説眼する。
帰納 【個々の具体的事実から一般的な命題ないし法則を導きだす】
演繹 【一定の前提から論理規則に基づいて必然的に結論を導きだす】

こうした2つの論理思考からも明らかなように“論理的考察”は人としてものごとを考えるときに必要不可欠な思考法なのである。これを機会に一層心がけていきたいと思う。

 

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>