事業ポートフォリオのフレームワーク

事業ポートフォリオの軸となったのがBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)のPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)である。事業ポートフォリオとMBはあまり関係がないと考えられやすいが、事業選択時に考慮擦る必要がある。自らのビジネスの決定や撤退を考察するフレームワークとなるからである。

PPMの考え方

 

PPMは事業を複数持つ企業においてキャッシュフローの観点から、資金を生み出す事業と資金を投資しなければならない事業とを区別し、それらがバランスよく組み合わせされていなければならない。どのようなマーケットも次第に成長は鈍化し、成長性の高い事業は多くの資金を必要とする。マーケットシェアの高い企業の方が低い企業よりも高収益を上げ資金を生み出すことができる。

BCGは目安として縦軸の境界を年率10%、横軸の境界を相対市場シェア1.0倍を(マーケットリーダーであるか否か)におく。2桁以上の成長であれば、その市場は成長期にあり、ひつような投資額も大きくなる。
利益率と配当性向に依存した成長スピードを持続可能成長スピード(sustainable rate of growth)といい、これが市場成長率を上回ることが望まれるのである。
PPM 使われ方

PPMは本来事業部のバランスを見るためのツールとして用いられることが多い。

スナップショットと言われある時期の状況を示す。グラフを作成する際には、全体市場、セグメント単位、チャンネル別などを定義する必要がある。

<相対的マーケットシェアとは?>

競争相手・競合相手に対して自社がどれぐらい有利か、あるいは不利なのかを測る尺度です。ある企業の相対的マーケットシェアが「1」より大きい数字であれば、その企業がトップであることを表します。逆に「1」未満の場合はその企業は2位以下であることを表します。

★相対的マーケットシェアの計算式

市場シェアがトップの企業と、2位以下の企業とでは計算方法が違う
・シェアがトップの企業の場合(自社のシェア)/(2位の企業のシェア)で算出、
・シェアが2位以下の企業の場合(自社のシェア)/(1位の企業のシェア)にて算出される

【マイクロビジネスの視点】

MBではシェアよりも市場成長率に注視しなければならない。しかし“成長期間”を十分に考えなければならない。MBのような裾野を含め10年以上成長をしていることなどまずない。たとえそうであっても、成長スピードが鈍化すること前提とした事業プランをくまなければならないのである。または投資額が膨らみ市場について行けなくなるのである。
 こうした業界で成長をなし得るには、まず月々の固定費捻出を確定させ(何があっても割り込まない)そのうえでイノベーションを可能にする創造が必要である。この状態になれば、仮に他社のイノベーションにより業界に変革が起きても対応可能なケースが多い。
自社の創造と他社の創造が組み合わさりより大きく成長することも考えられるのである。

 

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