PRESIDENT (プレジデント) 2012年 4/2号 [雑誌]
今回は「お金」の特集。成功の証を「お金」に位置づけるのはあまりにも「寂しい」という成功者は多い。私は「貧乏は恥ではないが、ひどく不便なものである」という言葉が的を射ていると思う。
私は「お金」と結果は次の式が成り立つと思う。 “自己×乗数=結果”。自己とは、資本、リソース、投資元本である。乗数は仕事による付加価値や知識、情報である。少ない資本でも技術や人を幸せにできる“仕事=付加価値”が大きければ結果は大きくなる。しかし競争が厳しければマイナスということさえある。在庫処分などその典型だ。
本誌では経営コンサルタントの小宮一慶氏が「8つの黄金の法則」をまとめている。
1 よい仕事に集中している
2 大胆だが大雑把ではない
3 体のことに注意している
4 人のために生きたお金が使える
5 見えを張らずに身の丈の生活をしている
6 自分は運がいいと思っている
7 失うことに抵抗がない
8 未来はいまよりよくなると信じている
この“表題文”より小宮氏の意図は深い。その一例として「自分は運がいいと思っている」を深堀してみる。
「..うまくいったのは自分の実力のおかげだと考える人は危険です。鏡ばかり見ている人は環境の変化になかなか気づけないし、気づいても自分に都合のいいように解釈して現実から目をそむけてしまう。…..これでは環境の変化に対応できずに淘汰されてしまいます。..謙虚な人というのは、変化を素直に受け入れて、それに合わせて自分を変えていくことができます。自分のエネルギーの向く方向を世の中の流れに合わせていくと、こんどは世の中のほうが自分を大きくしてくれます。社会というのは世の中の流れに抗う人でなく、流れを加速させる方向で力を発揮する人にチャンスを与えるからです」
これは理念や軸となる思考を変えることではない。目的を変えるのでなく、目標や手段や方法の変化だと思う。技術、制度、法律、業界の変動、自社状況な環境は常にフローな状態にある。中期計画の変更は目的を達するうえで必然的できごとだと言える。
本誌は自分を戒める意味でも価値が高かった。あと半月で新年度となる。新たな学び、時間管理、目標達成などの雑誌や本も増える。私は、年初に立てた目標の行動度合を検証することから始めたい。