イチロー式 集中力

集中力についてはずいぶんと考えさせられました。また、いまもその問題は解決したわけではありません。集中と継続は目標達成のベイシックです。いろいろな方程式が考えられそうです。それだけ大切な“集中力”ですが、どんなときに集中力が欠けるかをリストかすると自分なりの解決策は生み出しやすいように感じています。私は、読書中に集中力が欠けるときは“内容が理解できていない”ケースが多いようです。日に何冊もの文献にあたるときなど、ずいぶんと困りました。そうしたときは“ノートする、図解にする”などで理解を確認して行きました。最近では新聞も時間軸でメモや関係図にまとめたりしています。

我々が求めるのは、バッティングのような瞬間集中力でなく、トレーニング時の集中力だと思います。いくつものキーワードを教示してくれる本書なのですが、そのひとつに【喜怒哀楽】が集中力を欠如させるとあります。

イチローは次のように語っています。

「僕だってみんなと同じように、イライラしたり腹もたちます。だけど、ほかの人にそれを知られたり、闘争心をむき出しにしたくないんです。どんなに気持ちが揺れていてもいつも通りの作業をすることで、自然にバッティングの気持ちに切りかえることができるんです。僕にとっては、いつも通りにすることがプレッシャーに対処するための唯一の方法ですね」

このインタビューに対して著者は次のようにコメントをしています。

「喜怒哀楽を出す人はいつも集中できないでいます。感情は心の嵐であり、集中力を途切れさせる元凶です。….怒りがこみ上げてきても表情にださないこと、安定した集中力を手に入れるには、そういうテクニックを身につけることも必要なのです」

“感情に気づく、言い聞かせる、消し去る”これを日頃から片時も忘れないことが大切なようです。

また“他人と競う”ことも集中力のさまたげになるようです。著者は次のようにのべています。

「イチロー選手は他人と競うことに全くと言っていいほど関心がありません。集中力が培われるのは、自分の中で“できなかったこと”を“できるようにする”とき。“ライバルは他人でなく自分自信”とはよく言われる言葉ですが、自分の中の目標に向かって頑張る時にこそ集中力は培われるのです」

自分に与えた課題を淡々とこなす。達成プロセスをひとつずつこなす。やはり、こうしたことの繰り返しが大切なようです。自己満足の最後の1%は無限大。無限大をひたすら追求することが大切なのだと感じています。愚直の先にイノベーションがあるのだろうと思います。

数多くの教示を与えてくれる一冊です。

 

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