人生を変える時間戦略  青木仁志

人生を変える時間戦略

生活環境が変わることから断続的に“自己管理”本を再読しています。本書のように再読のものがほとんどですが、その都度新たな気づきを与えてくれます。1.01を365乗すると、37.8になるが 0.99だと 0.03になる。こんな1.01の法則がこの数ヶ月随分と話題になりました。0.02の違いが1年たつと1260倍となる。人生の違いとはこんなものなのだろうとつくづく思うことがあります。できる人は才能があるというよりも才能を育んできたように感じます。小さな芽を育てた結果能力に結びついたそんな気がします。育むには、ほんの少し“ストイック”になることが必要ではないでしょうか。本書はこうした生き方を時間管理に置き換え述べた一冊だと思います。

本書は日々の実践に加えて“長期的時間戦略”も併せて述べています。“目標をクリアにし達成に向かって日々行動を積み重ねる”これほど単純なサクセスストーリーが難しいのはなぜでしょうか。意思の力は脆弱。人は怠惰であって、達成が困難なとき “他の方法を探す”ときがあります。しかしそれは、どんな理由であれ継続を断念することには代わりはない。負の連鎖はこれを繰り返しているのだと思います。

長期的な時間管理とはつまるところ“決めたからにはやる”という自分への強制力を働かせることになるのではないでしょうか。そのためには心から“求めるもの”を決めならないと著者は述べています。「なぜ、自分が求めるものが明確になると、人は本能に相反する行動が取れるのでしょうか。それは自分の中にこうしようという強烈なイメージが生まれるからです。短期的に見れば楽に向かっていないと思うような代償の先払いも、長期的に見れば、大きな楽に向かっているということがわかるのです」

長期的プロセスを必要とする“求めるもの”のほど揺るがないように思います。たとえば資格取得でも短期間で取れる視覚は、合格者も多数おり、あまり武器にはならないように感じます。最近は多少強みが薄れているかと思いますが、医師や弁護士など長時間かけ
学ぶものは生きる上で大きな武器になるのだと思います。

こうした長期で達成する目標に対しての時間管理は5年、1年、4半期、月、週、日と長期から短期へ時間の流れを把握します。TODO的な時間管理は日々の行動の上で無くてはならないものですが、目標から俯瞰して日一日を考察することが大切なのだと思います。本書はこうした目標からの視点で論じられた一冊です。何か追われているような気がした時に読み返すには良い一冊だと思います。

 

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