「もっている人」が持っている共通点 小笹芳央
「持ってる人」が持っている共通点―あの人はなぜ奇跡を何度も起こせるのか (幻冬舎新書)
“持っている”人。著者は「不確実な勝負の世界で、奇跡を何度も起す人」のことを“持っている人”と呼ぶ。
スポーツ選手を例題にしているがそうではない。経営者に必要な“能力”なのではないか。持っている人の特徴を「他人を意識せず自分に集中」「感情的にならずに行動する」「過去にとらわれない」「周囲の応援と祈りを自分に引きつけて、不可能を可能にし、感動を呼ぶ」人と述べている。自分の周りを見渡して如何ですか?いないようで結構いるように思います。
メジャーなスポーツ選手ほどでは無くても、夢に向かって努力を重ねている人は「持っている人」のように思います。それは“周囲に人が集まる人”だと思います。
「“夢や目標、成功への意思は、強い伝染力を持っている”と私はかつて自著のなかで書いたことがあります。夢や目標を持っている人と公言している人には、その人を助けたいと考える人が自然と集まっていくものなのです。そして夢や目標を語る人は、周囲の人を勇気づけます」
夢を語ることの大切さは言うまでもない。しかしただ語れば良いのだろうか。以前他書でも紹介したが、無邪気な夢でなく現実の延長線。まったく見えないが向かっているという実感。これが大切である。プロフェッショナル1万時間の法則。演繹的に一線に立つには1万時間の習練が必要だという。
“持っている人は1万時間の法則を超えている”と思う。イチローの作文ではないが、こうした努力を積み重ねた人だけが手にする権利なのではないだろうか。オフィスワークで1万時間を超えても「持っている人」にはなれない。皆が持っていては差別化されないからだ。
人がしていないことを1万時間努力する。何に対して1万時間かこれを選ぶことが最初の1歩であることは間違いない