3色ボールペン活用術
三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43))
課題である効率アップのために読んだ一冊。目次コピー。全体を見渡しながらリーディングしペーパーに書込む。この読書法の関連図書として本書を購入。日頃使っているのは4色プラスシャープペンの多機能ペン。即実行に移すことができそうだ。
私はマーキング、書込み、付箋とお構いなしに本に書込む。本によってはマーキングだらけになり、どこが本当に重要?となってしまうことがある。4色を使っているのは企画メモや図解をするとき主に使っている。
本書で教える色分けはものすごくシンプル。まず客観と主観に分けるといった方法だ。その方法は
『赤 客観的に見て最も重要 青 客観的にみてまあ重要 緑 主観的にみておもしろいと感じたり、興味を抱いた箇所』とある。
実践してみると『青』が多くなり、主観が少ない。またさらっと見直してから赤を引くケースが多い。まだまだ活用の入り口に過ぎないが、本に深く関わり吸収力もアップするのではと感じている。
客観的考察をするには、知識が必要となる。情報は事象やデータから論じられる。本来それも主観と客観に分けなければならない。悪しき事例はワイドショーだろう。問題点は主観を客観のように語ることだ。視聴者は注意深く、企画の方向性、コメンテーターの主観を捉えながら見る必要がある。私にはこれが歪んだ世論形成の根源にあるように感じてならない。
本を読み3色分類することを “暗黙知をくぐる”と著者は表現する。私には潜在意識を通過するというイメージが腹に落ちる。これも主観だが、自己の文脈を通じて客観的知識や主観となって自らに肉付けされるという意味合いでよいだろう。
日頃から自分の考えが主観か客観を正しく判断をしていきたい。議論があやふやになるのは主観を客観であるかのように論じてしまうケースだ。マイノリティをマジョリティとして語るようなケースでもある。人間関係を壊すきっかけにも成り兼ねない。それとは逆の“できる人物”について著者は次のように述べている。
『仕事ができる人というのは社会から求められている文脈の中で自分のポジションを判断できる人が多い。そして客観的な状況という文脈と、主観的な自分のアイデアという文脈を巧みに組みあわせることができる人物である』
簡単なセンテンスだがこの一文の意味は深い。人は自分と同じ主観を持つひとと付き合う。それを客観と判断するように感じる。ライフスタイルもあまり変わらず、グルグルと同等めぐりをする。もう一歩俯瞰して考察をすればあらたな主観が生まれるだろうにと感じることが多い。自分自身にも言えることなのだが、立ち位置を常に変化させられるもう一人の自己を持ち、考察することが求められる。そのためには多様な知や文化に触れることが必要なのだと感じる。
日常を変えてくれる良書だと思う