脳を活かす仕事術

勉強に続いて『仕事』版も読んでみた。コンセプトは重なるのだが日頃から何をすべきかを丁寧に教示してくれる。ドラッカーではないが『知恵』や『創造性』がこれからの仕事では重要となる。デザイン力とも言える。そこで重要なのが本書でいう『感覚系』の脳になる。著者は『感覚系のほうは、美術館に行ってすばらしい絵画を見たり、一流の音楽家の演奏を聴いたり、よい映画を見て感動した時に、飛躍的に成長する可能性を秘めている』と述べる。本物を見抜く“目利き力”を鍛えることがやはり大切とのことだ。また感覚系に対して『運動系』は反復練習でゆっくりと鍛えられるとのことだ。PCのブラインドタッチもそうだが練習次第で素早くなってくる。

だが脳内では“感覚系と運動系”はつながっていないとのことだ。プレゼンだけでなくコミュニケーションも相手に対し表現しなければ何も伝わらない。暗黙知は中々伝わらないものだ。

2つの能力は図の創造性と行動力のあたりを指す。著者は『脳に入った情報は、そのままでは断片化したままですが、そこに「行動」や「体験」を加えることによって、少しずつ整理・編集され「意味」という抽象概念に変換されます。この抽象化のプロセスを経ることで、他の行動に応用がきくようになり、ここで初めて「役立つ経験」になります…脳における情報処理も、入力と同じ分だけ出力を行なって、サイクルとして閉じさせることが大切なのです』と述べている。要するにインプットとアウトプット両方が必要だということになる。
さらに自らの“アウトプットの”客観的観察“を強く求めている。第3者の意見でなく自ら判断することの必要性を説いている。人間関係でストレートに注意を促してくれることは少ない。自分のことは自分で気づく以外にはない。客観的観察を求めるのはバイアスがかかるからだが、これは以外に難しい。

エビデンスがあればいいのにと思うがそうはいかない。プレゼンテーションなど相手の反応を素直に受け止める、自ら何度も検証する。改善改良のトレーニングを、繰り返して脳を成長させる。地道な努力がここでも求められる。

本書はこんなことの他にも、体を動かす大切さや、セレンディピティなど数多くの知識が詰まっている。すこしでも自分に取り入れ実行し仕事力を上げて行きたいと思う。数多くのの知識を得ることができた一冊だ。

 

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