リンクに表示されるテキスト

興味深い人物ではあったが経営に対する指針は存じ上げなかった。本書とはオフィス近くの古書店で出会った。全編を通じて“ここまでの人物だったのか”というのが実感だ。

経営者の本をいままでもずいぶんと読んできた。成功者に通うずること。それが成功要因だと考え雑誌などを含め100人以上はリサーチをした。成功者は学生時代などに生徒会や部活動、サークルなどでリーダーを経験している人物が過半数を占めるという事実も発見した。だがそれ以上にインタビューなどのリサーチもしたのだがお会いさせていた人物に共通しているのは【哲学】を持っていることだった。哲学を生きる指針と置き換えてもよい。

本書は若者に“仕事とは”について説いた書であり私などは枠組みから外れるのだが実に学ぶことが多かった。冒頭で福沢諭吉【心訓七則】から『世の中で一番楽しく立派なことは、一生貫く仕事を持つことである』『世の中で一番さびしいことは仕事のないことである』と2つの訓話を紹介し“生きるとは仕事を通してであり、確固たる仕事観を持つことが重要である”と述べる。この仕事観が哲学と結びつくのである。

『考え方×能力×熱意=人生・仕事の結果』という稲盛和夫会長の言葉を紹介している。仕事観は“考え方”を指す。私は考え方とは“自己理念”と捉えている。事業は利益がなければ継続できない。著者は論語を引用し次のように述べている。

『企業は正しいことを行わなければいけないのです…論語には「利を見ては義を思う」「君子は義にさとり小人は利にさとる」とあります。利益というものは大事だけれど、それは正しいことを行なった結果として出るものでなければならないのです』

あたり前のような言葉ではある。しかし“正しい”の解釈は多用だ。“世のため人のため”がここでの正しさである。よって“法”が経営の“正”であってはならないのだ。

こうした著者の思いを200ページ以上に渡って説き続ける。そこからは自らの足りなさを痛感せざるを得ない。生涯成長なんだろうと思いつつもあまりにも多い余白はどうしらた埋めることができるだろうか。安易な方法などあろうはずない。愚直に坦々と日々仕事に取組み少しずつでも埋めるほかないのだろう。

考えさせられる一冊だった。

 

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>