入門 ウェブ分析論~アクセス解析を成果につなげるための新・基礎知識~
マーケティングをいまよりも精緻にしたく色々な本に手を出した。キーワードはSEMによるウエブ戦略とウエブ+リアルのSNS。本書はSEM戦略の基礎となるアクセス解析について書かれた一冊だ。当社はマーケティング担当を置いているわけではない。損益をだし、ROI目標を自ら決定し実行する。その目標数値は適切か否かさえわからない。基礎から学び『精緻性』を求めるために本書を拝読した。
“知っているつもり”というのは怖い。これまでもアクセス解析をもとにデータ分析をしてきた。しかし雑多な知識では“赤点”しかとれない。それを本書は気づかせてくれたのである。ウエブ分析の成熟度モデルなるものに照らし合わせると7段階中下から3番目だった。評価は『アクセス解析ツールを活用して、集客や動線の課題を見つけることができる状態』とある。分析に対して行動が一致していないのだ。冷静に考えれば思いあたる節は多い。恥ずかしい限りである。
さて本書の特徴は入門とあるだけに『はじめてのアクセス』の方からそこそこ熟練の方まで守備範囲は広い。本書“はじめに”には次のように書かれている。
『今、本書を手とっている人の中には『足とのアクセス数が伸びない』などの問題を抱えている人もいるでしょう。またこれから新たにサイトを立ち上げる人もいるでしょう。もし、少しでも現状を改善したいと思っていたり、自社や自身のサイトについてももっと詳しく知りたいと思っているのでしたら、ぜひ本書を読み進めてください』
実際に通読してみるとこの一節が実に的を経てているのだ。これが“足りなかった”こうすれば求める分析ができるのかと数多くのことを教示してくれる。とかくPPCはコストもかかる。すこしでも効率をアップしたい。本書の助けをかりてなんとかROIアップしたいと思っている。三省堂書店本店で平積みの一冊。ウエブに携わるかたにお勧めしたい。