MBA財務会計   金子智郎

On 2011年11月4日, in 経営戦略, by admin

この数日一気に会計学の本を読んだ。これから順次レビューしていきたいと思う。

視点はあくまで自社の経営とコンサルが目的である。中小企業経営にとっての会計は自社財務の認知。これで金融機関の対応が決まる。経営の要という表現が適切かも知れない。まずは「MBA財務会計   金子智郎」だ。

MBA財務会計 第2版 (日経BP実戦MBA)

本書次にように会計について述べている。

「会計、すなわちアカウンティング(Accounting)は、もともとAccount for、つまり「説明する」とか「申し開きをする」という言葉が語源になっている。最近、しばしば耳にするようになったアカウンタビリティ(accountability)とう言葉は「会計責任」と訳されることがあるが、要は「説明責任」である」

説明相手が、著者の言う株主または金融機関だとしてもまず経営者が十分に認知しなければならない。よく「なんとなく・だいたい」把握という経営者が多い。これは“常に説明責任”を果たせないということだ。“経営者失格”は言うまでもない。本書はMBAとしているが経営者知識として求められる範囲なのではと思う。特に第1部 原則編は会計の重要性、必要性の説明はとてもわかりやすい。
たとえば制度会計については次のように説明をしている。

「制度会計には大きく分けて、財務会計と税務会計の2つがある。制度会計は「みんなで同じ制度に従う」ことに意義があるのでこれが経営管理目的にも使えると思うのは過剰な期待である。経営者がパイロットだとするならば、コックピットの計器として見るには制度会計はいささか不適切である。コックピットの計器の役割を果たす会計分野は管理会計という。管理会計は本書の対象外であるが、その前に重要なことは、財務会計の限界を知ることである。そのためにも、財務会計の仕組みをきっちりと理解しておく必要がある」

本書はこのようにわかりやすい言葉で説明が綴られているのだ。それにしても「制度会計」の知識だけでは不十分というのには困ったものだ。しかしハードルが高くとも超えなければならないことは明らかだ。もう一歩踏み込んで学んでいきたいと思う。

 

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