はじめての人の経理入門塾

経理によって会社の数値実態が明らかになる。数値とあえて書いたのは、企業の本質を明らかにすることはできないからだ。たとえば組織の能力、知識資産、商品価値などを示すことはできない。だが「お金」の把握は経営に欠かすことができない作業だ。

マーケ・組織・経理財務は経営の3本柱だ。この一ヶ月程マーケティングの戦術をずいぶんと考えた。概ね企画も終えこれから実践に入る。随分前から自社にとって経理は弱点だと感じていた。ルーチンの積重ねが加わるこの作業がどうも好きになれなかった。弱点の放置が成長の阻害要因だと痛感し正面から学ぶことにした。本書は基礎確認の意味で拝読した次第だ。

読み終えて痛感したのは「経営者の経理知識」についてだ。個人事業主も含め意外と経理を学んでいない人は多いのではないだろうか。私は起業コンサルや税理士紹介などにも関わっているが話題になることはない。月次決算をやっている企業も少ないように感じる。
本書は“はじめての人の”という題名に偽りはなく実にわかりやすい。まず挿絵や図など経理業務そのものがわかりやすい。次に一ヶ月の経理、一年間での経理と時系列で教示されている。難しいことをわかりやすく教えてくれる著者の能力を感じる。起業者にはおすすめの一冊だ。

また事務職を希望する人にも良いのでないかと思う。中小企業の経理担当は経営者との人間関係も大変重要である。また秘守義務が求められ信頼関係も紡がなくてはならない。このようなことからも長期安定的に務めやすい。企業の要になりやすいのである。就職不況のいまおすすめの職務ではないだろうか。

本書を土台に勉強を重ねたいと思っている。

 

2 Responses to はじめての人の経理入門塾  栗山俊弘

  1. 栗山 より:

    栗山です。書評ありがとうございます。
    FBでシェアさせていただきました。

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