アナロジー思考  細谷 功

On 2011年9月21日, in 書評, 経営者, by admin

アナロジー思考

昨夜著者を囲んでの読書会に出席をした。ひとことで言うと『連関的思考力』ということになるのか。連関を広辞苑で紐解くと『多くの経験内容が一定の関係にしたがって結合し、一つの全体を構成すること』とある。結合と構成がアナロジー思考の『肝』であるように思う。著者はアナロジーを『複雑な事象に潜む本質的構造を見抜き、それを別の分野に応用すること』だと述べる。

昨日のワークショップでは“鞄の特徴”仕分から予算組を連関させるのだが、特徴をキーワード分類すると当てはまる。実務的にはマトリックスに落とすキーワードなど実践的訓練が必要だと思うが、事業発想や問題解決など新たな発想をするときに、おおいに活用できると考える。

連結思考力という言葉で表した理由は『構成=構造』ということに起因する。本書では図を持ちながら“対称型と非対称型”に分類し方程式に直して解説をする。

対称型  : 並立関係、対立関係、相互因果関係
非対称型 : 因果関係、順序関係、大小関係

『2者間の関係を意識しれおくことは、日常生活やビジネスの現場でも因果関係なのか鶏と卵なのかを区別するという形で役立つ。たとえば仕事を任せられないのと部下が成長しないなどというのは因果関係なのか相互に循環する鶏と卵の関係なのか、どう解釈するかによってその後の対応策も変わってくるだろう』

と述べている。事象を構造分解して考察することの重要性はビジネスだけでなく論文執筆などでも言われる。本書で重要なのはこの因果関係モデルを他の事象からの考え方を引用することにある。

今後更に詳しく詰めていきたいと思う。あらゆるビジネス層の参考書ではないだろうか

 

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