やる気 やるチャンス やる力 – ビジネスで成功する100の知恵 (日経ビジネス人文庫)

著者はユニ・チャーム創業者であり代表取締役会長の高原慶一朗氏だ。最近日経、私の履歴に掲載されていた記憶がある。戦後成功したベンチャー経営者の一人である。
 本書は見開き2ページで100項目にわたり経営や人生についての考え方を紹介している。リスクを取らないばかりでなく自助自立した人物が少なくなったように感じている。会社の考えに自らを合わせているうちに自分の考えを喪失してしまった人が多いように感じる。これはでき事を評論家的にコメントするのはあまり難しくなく。自らのフィロソフィーを通じて考えることが成長に帰結すると思う。
 本書は著者が自らの考え信念の元での経営が成功を引き寄せたのだと感じる。そうしたことを感じられる一文を紹介したい。

「新のベンチャースピリットとは単に企業意欲を指すのではなく、仕事においても人生において絶えず自発的に目標を立て、その到達の一点にまっしぐらに進んでいく理念追求信の精神のことであり、心の中の【熱い前向きな矢印】のことだと私は考える。
 その理念追求力はむろん、各章の扉に記された六つの力(市場発見力、商品開発力、自己革新力、学習反省力、人材育成力、組織発展力)を統合する七番目の力として並記すべきものだろう」

 本書でも紹介される京セラ稲森名誉会長もこれに近い考えである。“思い実行する・あきらめない・続ける・引き寄せる”こうしたことは成功者が共通項であることは間違いない。続けることが成功の最短距離であることがまた明らかになった。続けることは難しい。私チェックシートを活用しているのだが評価が甘くなっていることを感じ6月から作り替えた。甘さについて著者は次のように述べている。

 「自己評価はいつでも甘くなるということだが、人間はほっておくと現状維持に甘んじる傾向があるということでもある。したがって、目標のバーを絶えず2、3割高く設定してそれを飛べるように全力を出すことが肝心である。これでいいでなく、もっとできるの姿勢が大切なのだ。」

 自分にやさしくしていては限が無い。常に“まだできる・もっとできる”を繰り返し思い込むことが大切なのだと思う。

 言葉の大切さを感じる一冊だった。

 

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