雑感  宮台真司メルマガ  

On 2011年3月29日, in 雑感, by admin

東日本大震災の政府対応が様々なところで批判されている。2週間が経過しているが原発の問題を含め対応は短期的な着地点すら見えてこない。神奈川県住み東京で勤務する自分はいくら被災者の事を思っても布団に中で休み11日と何ら変わらない生活をしている。
出来ることは長短両面から考察し今の自分にできることを全力で遂行する以外にないのだと思う。

 いま置かれている状況を捉えるには政府発表とTVなどのメディアまたはSNSやメルマガなどとなる。高所からの発表はあまり信頼を置くことができない。TVなどのメディアは政府系の学者が多少の批判を加え論じているに過ぎないことが多い。コメンテーターなどはその最たる者である。政府批判をしていたら政権政党から立候補などできようはずはない。3月17日厚生労働省からの知事などへの通達を見ると影響を軽微にするため食品への放射能汚染を暫定的に認めている。一時的数値に犯されたものを食して良いはずがない。
そうしたことからメルマガなどの情報をもとに考察を深めることとした。

まず佐藤元県知事との電話対談が掲載されているので抜粋する

「02年8月29日に保安院が「東京電力は福島第1・第2原発で、原発の故障やひび割れなどの損傷を隠すため、長年にわたって点検記録をごまかしてきた」と認めました。ところが、保安院は00年、すでに東電社員、もしくは協力会社のみなさんから、この問題に対しての内部告発を受けていたのです。それなのに2年間放置して、しかもそれを東電側に知らせていた。…私が主張しているのは、原発を推進する経産省の中に、原発をチェックする保安院があるのはどう考えてもおかしいということ。保安院は経産省の役人の下で動いている方々ですから、原発事故が起こる土壌は整っていたといえます。」

これだけの事故が人災であるということを元知事が語っているのである。そもそも管理体制がまったくできていなかったということに結びつく。こうした問題が民主と自民の対立構造で解決の可能性が見いだせるのかというとまったくそうではない。そのことについて宮台真司は次のように語っている

「電力総連(全国電力関連産業労働組合総連合)を支持母体とする民主党は、旧民社党系や旧同盟系の人間を歴代の経産大臣に据えている。つまり、原子力政策が変わらないように、旧同盟系労組、あるいはそれに支えられた政治連中の動きが、経産省の行政官僚たちをバックアップしてしまっているわけです。そして、電力会社の巨大スポンサーシップを背景に、この問題に触れることはメディアでもタブー視されてしまっている」こうした構造は自民党よりずさんな状況だと思う。

主権がどこに存在するのか甚だ疑問である。すでに民主党政権は当事者能力を失っていると思う。ここで体制が崩壊する可能性がある。まずは一次的処理を速やかに行う。そのうえで今おかれている日本の立場を俯瞰して考察し新たな制度が構築されることが望ましいのではないか。それが道州的なものかまた2代政党性なのかそれとも他の形なのかは検討がつかない。しかしこうした状況から我々は鋭角なVラインを描かなければならない。愚策は糾弾されなければならないのではないか。

 

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