ファンサイト・マーケティング

著者は「口コミマーケティング」株式会社ハー・ストーリィの代表者。10年程前品川のオフィスにおじゃましたことがある。当時コンシュマー(家庭)を対象としたビジネスをしており著者の記事を見て口コミマーケティングの相談に伺った。コストの関係で依頼には結びつかなかったのだが、リアルの現場感覚を持つ著者の視点はwebにおいて優位なはずだ。

本書は2005年初版でありFace Bookなどソーシャルマーケティング生まれる以前の執筆である。内容は自らが手がけたファンサイトの成功事例を解説しているものである。双方向マーケティングの実践の解説となる。6年を経過する著書であるがそこに古さは感じさせない。これは“道具”であるwebは進化するが“ヒト”のうねりはダイナミズムにゆったりと動くということなのかも知れない。
本書でも“キュレーションの視点”の重要性が随所に散りばめられている。ビオトープと繋がり。これがwebマーケティングのキーワードになりそうである。

繋がりは何のために求められるのか。我々はどのような“繋がり”や“絆”創ることが可能なのだろうか。企業である以上そこには収益性が求められる。その答えの端緒が本書にあったので紹介したい。

「課題を解決するコミュニティであることだと考えています。ビジネスとは何かの課題を解決する商品を出していくということです。コミュニティも同じで、課題のないところにコミュニティは起こらないのです。「ベネッセウィメンズパーク」も明るい主婦たちの情報交換というイメージですが、その情報の多くが悩みとか不安などの「課題」であると言えるでしょう。そうしたものを会員同士で解決していくという意味では「女性のために課題解決口コミのコミュニティサイト」とも言えます」

課題のヒントや答えが得られる絆は我々経営者に取っては極めて重要である。絆の深さやコミュニティの大きさによっては価値ある存在になるのではないだろうか。実践にはいましばらくの時間を要する。もう少し研究を重ね実践へと移行したい。

 

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