NPO法人 知的生産技術研究会の主催で寺島実郎氏の講演を約2時間に渡って拝聴した。
“今後世界がどのように動き、日本がどのような環境下に置かれるのか”という副題が付くセミナーであった。

 こうした問題はどのような人物であろうが正解などわかるはずはない。しかし講演で得たものは正解に近づいた意見であったように感じてならない。歴史、データーなどを多様な視点から分析した結果。それを自己の文脈に落とすことで解が得られている。武力から計算力・記憶力へと求められる能力は変化した。ITC時代はこの文脈が人の力であり能力なのだろうか。

 講演のキーワードは「歴史観認識」と感じた。
中東が騒がしい。中東原油は日本にとり生命線でもある。この問題が今後どのような影響を及ぼすのかは極めて関心が高い。直接的影響力を示すのはEU、米国、中国である。我々この問題解決に対して当事者能力を有することは難しいと思う。同盟国である米国の影響力行使状況を見ながら判断することが求められる。

以下講演を中心に資料を加えまとめることとする。

 日本が何故に当事者能力が行使できないのか。1946年の終戦から60年を以上経過している。この要因は“歴史認識の欠如”であると述べている。これは中高年に見られるマニア的歴史知識ではない。分析力なのだ。その解析能力が自己の文脈となる。
 例えば“中国の日本への行動”は異様である。日清戦争、満州事変、支那事変といった問題だけではないとのことである。ここには遣唐使、遣隋使からの流れがある。更には織田信長の旗手は【永楽通寶】なのだ。永楽通寶は当時中国が東アジア圏に対して輸出用通貨として造幣したものである。なぜ独立国家である日本が明銭を使用するのか、更には暦も同様に民の暦を使用している。これは“文化的支配”に写る。
 こうしたことを踏まえ江戸時代の鎖国は【中国支配から自立プロセス】との分析がなさ
れていた。そうであれば まず“中国が日本”鎖国による“相互自立”という流れが読め
る。次に日清戦争、終戦、現在に至るということになる。

 終戦後はとかくマッカーサーがキーワードなる。日本は連合軍に占領されたのである。
以下wikiでは次のように記されている
「8月30日、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP)の総司令官として連合国の日本
占領の指揮に当たるアメリカ陸軍のダグラス・マッカーサー大将も同基地に到着、続いて
イギリス軍やオーストラリア軍中華民国軍、ソ連軍などの日本占領部隊も到着した」
 
 中国は占領した“国家”という視点があるのではないだろうか。この文脈の違いが相互
にあるように感じる。こうした積み重ねが多々あれば意思の疎通などできようはずはない。

つづく

 

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>