山行日誌   硫黄岳 (1)

On 2011年2月10日, in life Style, by admin

1月29日、30日と冬の八ヶ岳に山行した。昨年残雪は多少経験したものの本格的な雪山は初陣となる。
初日は宿泊先の赤岳鉱泉まで約4時間。翌日は硫黄岳山頂を目指し下山を含め約7時間半。バディはいつもの従兄弟・三枝氏である。

 中央本線 茅野から30分程車を走らすと登山口となる。天候は多少雲がかっているものの雪は降っていない。緩やかな上りが続く。アイゼンの必要性は感じ無かったが直前に購入したアイゼンであることから足ならしのため装着した。

 雪山の装備をしていることからあまり寒さは感じ無い。しかし実際はペットボトルの水が凍る程寒いのだ。
そんな寒さは実に風景を美しくしてくれる。途中幾度か渡る川は雪と氷の間を水が流れる。水は寒さに負けないかのごとく流れていく。こうした風景と一体化したとき“山はいいなあ・来て良かった”と心から思う。しかし翌日の厳しい風雪を少しでも予測したならその感じ方は違ったものになったに違いない。

3時間も歩いたときだろうか。巨大な氷の塊が出没した。あまりにも美しい水色だったことから一瞬パネルかと疑った。しかしどうやらネットなどに水と雪が固まってできあがるようだ。またここで来てよかったなと感慨し先へと進んだ。

そうするとまた突如巨大な氷の塊に出会う。今度は先ほどよりはるかに大きい。その塊をピッケルとアイゼンで登っている人がいる。それはアイスクライミングの練習所だったのである。どうやら横岳あたりでクライミングをするらしい。この練習所の上が本日の宿【赤岳鉱泉】である。

荷物をおろしアイゼンを外す。入り口にある温度計を見るとマイナス10℃。防寒のウエアー凄さに驚く。

チェックインとは程遠い手続きを済ませ中へ入る。登山靴を脱ぐこの瞬間が好きだ。締め付けられたものを外すのは気持ちが良い。部屋は30畳以上あろうかと思われる。両サイドに2段棚で仕切られたベッドがある。棚の上にふとんを引いて寝る。それ以外は床に直接引くことになる。どちらが良いか?夜中のトイレで踏まれないことを考えると両サイドのベッドの方が良い。早めに到着したことから壁側下段のベストポジションを確保できた。しかし部屋の中には暖房もなく寒い。アンダーウエアー、フリース、ダウンを来てなんとか過ごせる。

時間はまだ3時を回ったばかりである。何もやることがなくなり“ゆっくり酒でも”ということになった。焼酎のボトルを購入しお湯割りで飲むことにした。山の話はもちろん、家族のことや政治経済など雑談に花が咲いた。夕食前にボトルが無くなった。酔いも回ってきたのだから夕食まで一眠りしても良かったはずだ。いや酔いが回ったから“持参したシングルモルト”を飲み始めてしまった。

夕飯はどうやら名物らしいステーキである。ご飯やスープな美味しく頂けた。こうした環境の中でうまい食事が食べられる。小屋の従業員の方々に感謝を申し上げたい。

山小屋の夜は早い。9時には消灯となる。しかし我々は酒が周り夕食後早々と寝ることになった。

次回へつづく。

 

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