日本の国会――審議する立法府へ (岩波新書)

財政、希望が無い社会など日本は数多くの問題を抱えている。日々メディアで耳目しない日はない。単純に政治問題に転化すればそれは思考停止となる。しかし“政治力”が影響を及ぼしていることも事実である。選挙に当選し代議士となる人物の知能レベルが低いなどとは考えづらい。2代目など避難する言葉もあるが立派な経歴を有していることのほうが圧倒的に多い。選挙に勝ち抜くのであるからメンタルが主たる要因ではないだろう。“なぜ上手くいかないのか”こんなことを問題意識として持っていた。安倍総理のもとで行われた参議院選挙は自民党が惨敗をした。このとき“政治システム”の問題ではないかと端緒を得た。その後選挙を重ね民主政権ねじれ国会の状況にある。は2院政についてイギリスやフランスの事例を取入れた解説、戦後の国会体制、国会というものの考察を論じている。

公共事業を含めた“政治で糧を得ている人”は都心部を覗くとかなり多い。また飲食店などへの影響も大きい。私の住む市内にエリアに“リニア駅誘致”という話があるらしい。しかし東京駅や羽田などに直通の乗り物
はない。公共事業なので20~30年先を見る必要あるのだろう。しかしそうした視点でこれまで計画がなされて来たとはとても考えづらい。駅前はマンションが乱立しているということは収益を生む事業がなされないとうことなのである。こうしたことにも政治は関与し“政治と生活”を結びつけ当落に影響を及ぼす。選挙は国政選挙だけで6年間に3回、地方や首長、党内などを合わせると6年に10回を超える。これでは自らの失業対策が優先されてしまうのも致し方ないように思える。ようするに“能力が発揮できないシステム”になっているのではないか。

 2院政や一票の格差の問題、地方議会の有り方など政治に携わる人の問題意識は高いと思われる。しかし問題は先延ばしされる。実際の改定は憲法問題などもあり難しいことは多々ある。しかしこうしたことを乗り越え議論を重ねる必要がある。

次回本書に基づき論を進めたい。

 

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