村上式シンプル仕事術 村上憲郎

On 2010年12月15日, in 書評, by admin

村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則

著者の名前から略歴がおわかりになるかたも少ないと思う。著者はアメリカグーグル副社長、日本法人社長を歴任され、現在グーグル日本法人名誉会長である。今夜の読書会にて著者の話しを聞く予定である。そんなことから本書を拝読した。

これだけの人物は日頃、どのような思考をするのかまた行動へどう結びつけるか。極めて興味深い。結論を先取りすれば題名の通り『シンプル』なのである。本文でも論じられているが、原理原則を貫きぶれないのである。浮ついていないとも言える。

原理7カ条

1 会社の仕組みを知る
2 財務・簿記の基礎知識を身につける
3 疑問はその日に解決する
4 仕事の目的は顧客満足にある
5 仕事のプライオリティをつける
6 アイデアは頭で考えない
7 デール・カーネギに学ぶ

こうして見ると極めて単純であり、自ら行っていることも多い。結果の違いは徹底して行っているか否かにあるではないだろうか。実は原理原則を貫くことは大変“辛い”ことなのだ。日頃よく思うのだが努力や頑張ったと実感するのは『過去の自分との比較』や『自分の周囲との比較』に過ぎない。著者のような方をベンチマーキングしそのうえでの比較ではないのだ。例えば京セラ稲森名誉会長の『誰にも負けない努力』やソフトバンク孫社長の『勉強の鬼』など成し遂げた人物は徹底して物事を行っている。こう考えると結局自分の一生懸命など端緒にも届かないように感じる。日々数%でも成長することが大切なのだろう。

著者は『何事においても“まず森をみること”これにつきる』と述べている。近視眼的、ステレオタイプでなく俯瞰して物事を考えることは7カ条全体の共通事項であると言う。
前記した原理原則やそれに伴う努力もこれに通ずることは明らかである。本書を通じて原理原則の著書が紹介されている。俯瞰して考察をするには原理原則の知識が求められることは述べるまでもない。

知の研鑽を重ね、デール・カーネギの考え方や倫理観を持ち人と接し行動する。その
上で再び俯瞰し考え行動する。こうしたことを日常とすることにより相乗効果が起きるのだろう。
 こうした考えを実践した著書とお会いできる今夜の会は大変楽しみである。企画者に感謝申し上げたい。追って感想をこの場でも述べたいと思う。

 

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